幻のゴッホ展2012年10月20日 22時57分03秒

ーパリ時代のゴッホ、空白の2年間ー
すごい展示内容だった。オランダから大挙日本初公開作品が来日。
起立工商会社の木箱に使われていた桜材に描かれた「三冊の小説」と「ヒヤシンスの球根」憧れの日本の木材にゴッホが描いていたという親近感がうれしい。「骸骨」や様々なトルソを描いていたというのも意外だった。
短髪の「自画像」はどこかカルロス・クライバーに面影が似ている。従来、自画像だと思われていた作品が実は弟テオだったという絵もミステリアスで興味深い。

メトロポリタン美術館展2012年10月14日 21時57分29秒

東京都美術館。
本邦初公開のゴッホの「糸杉」(1889年、油彩、キャンバス)が目玉。サン・レミの療養院で目にした糸杉を、アルル時代の「ひまわり」と同じように主題にして連作にした中の一枚。木の幹の部分を表す黒色と、葉の緑、黄緑の色とかなり微妙なバランスの上で描かれている。写真で見ると、黒くつぶれているか、緑に負けて黒色が控えめになってしまっているかのいずれかだけれど、実物はもっと緊張感のある色のハーモニーであることが見てとれた。背景のピンクの雲と三日月も独特の表現。
もう一枚、「歩きはじめ、ミレーに拠る」(1890年、油彩、キャンバス)はほのぼのとした作品。こちらのほうが年代が前かと思ったら後だった。

ワシントンナショナルギャラリー展2011年07月08日 23時47分41秒

国立新美術館。印象派・ポスト印象派 奇跡のコレクション。
この展覧会の主役は、エドゥアール・マネ。サン・ラザール駅をバックに母娘を描いた作品「鉄道」は、背景の大半が蒸気におおわれて汽車も線路もわからないように描いている。しかもその前には格子の鉄柵がある。当時マネが住んでいた駅前の家の扉が描かれているのが面白い。
「オペラ座の仮面舞踏会」(1873年)にもマネ本人や友人の作曲家シャブリエが燕尾服を着た客として描かれている。まるで素人が無造作にカメラを向けた写真のように、足だけ描かれていたり、身体半分だけしかフレームにおさまらなかった人物もいる。
もう一人の主役はクロード・モネ夫人と息子。モネ自身が描いた「日傘の女性、モネ夫人と息子」(1875年)とルノワールが描いた「モネ夫人とその息子」(1874年)。日傘の女性は、ローアングルから描いた正にスナップショットという趣の一枚。風が目に見えるようだ。
ゴッホ三点は、「プロヴァンスの農園」(1988年)、「自画像」(1989年)、「薔薇」(1890年)。薔薇は赤色が退色して、白薔薇だけになってしまっているけれど、葉っぱの誇張した描きかたがいかにもゴッホらしい。

国立西洋美術館 常設展2011年05月02日 23時31分02秒

ゴッホの「ばら」(1889年)を初めて見た。とても小振りな作品だけど、アルルの病院の庭を題材にした一枚であることがわかっているとのこと。モネの「睡蓮」と「舟遊び」はその巨大さが印象的。

ウフィツィ美術館自画像コレクション展2010年10月16日 23時15分34秒

東郷青児美術館。久々に「ひまわり」を観に行った。シェフネッケルによる修復の可能性やキャンバスの号数が他のひまわりと違う点など疑問点は多いけれど、なんでこのひまわりだけ VINCENTのサインがないのか、というのが素人なりの素朴な疑問。ゴッホ美術館製のグッズをいろいろ買う。浮世絵を模写したBOOKMARKが気にいった。