「娘の冒険」★★2008年05月03日 21時00分29秒

1958年大映。カラー107分。中野実原作、島耕二監督。野添ひとみ主演の大映オールスター物。三大女優総出演。野添は、大学の演劇仲間でボーイフレンドの川口浩と二人で、上原謙演じる父親の再婚のキューピット役を演じる。若尾ちゃんは雑誌社の婦人記者で、病気の姉の代わりにナイトクラブのマダムもやっているという設定。彼女の恋人役の菅原謙二は、元落語家の中村鴈治郎がやっている料理屋の板前。見せ場は、この料理屋を舞台に、突然検事に変身した若尾ちゃんが、山本富士子と京マチ子の二股をかけた罪で被告人・船越英二を告発する迷シーンであった。

「世界の中心で、愛をさけぶ」2008年05月04日 23時52分46秒

2004年東宝。片山恭一原作、行定勳監督。長澤まさみが主演であるが、柴咲コウの演じた大人になったキューピット役の少女の役も印象的。みんな関係者という箱庭的お約束の中で進行しているのだけれど、お互い気がつかないものなんだろうか、という素朴な疑問。

「女めくら物語」★★☆2008年05月05日 17時31分32秒

1965年大映。カラー88分。舟橋聖一原作、島耕二監督。若尾ちゃん自身のナレーションが、薄幸のヒロインの心情を見事に表現していた。若尾ちゃんが演じるのは少女時代に目が不自由となり、按摩を生業とする鶴子。按摩の師匠である中村鴈治郎が個人経営する按摩屋に寝泊まりし、お座敷に呼ばれる毎日を送っていた。そんな中、青年実業家の宇津井健と出会い、優しく誠実な彼に思いを寄せるが、経営能力のない彼は債権者に追われ、失踪する。そして、宇津井を忘れようとする若尾ちゃんの前に現れた後輩の山下洵一郎に心も身体も許すようになる。ある日、山下にだまされていたことを知った若尾ちゃんは、雨の中杖も持たずに外に飛び出すが、偶然、宇津井に再会する。彼はあいかわらず事業に苦しんでいた。若尾ちゃんは、これまで目の手術のために貯めていた30万の貯金通帳を彼に差し出そうと、家に戻ると、既に山下は、店の金を持ち逃げした後だったが、自分の通帳が無事であることを確認すると喜び、宇津井の待つ料理屋へ戻るが、自分の力で頑張ってみる、という言葉を残して、宇津井は去っていた。西田佐知子の悲しい主題歌をバックに一人坂道を歩く若尾ちゃんが美しい。

「舞妓Haaaan!!!」2008年05月07日 07時04分02秒

2007年東宝。宮藤官九郎脚本、水田伸生監督。傑作。前半、ミュージカル仕立ての部分などやりすぎのところもあるけれど、最後までテンションが変わらないのがすごい。柴咲コウの舞妓姿、怒った時の表情がカルーセル麻紀に似ている。

「県庁の星」2008年05月12日 23時38分48秒

2006年東宝。カラー・ビスタサイズ131分。桂望実原作、西谷弘監督。織田裕二がエリート地方官僚役。柴咲は織田が送り込まれるスーパーのアルバイトで、織田を鍛えて開眼させる。石坂浩二が悪役政治家を好演。