「処女が見た」★★★2010年03月13日 20時40分06秒

1966年大映京都。モノクロ・シネスコ。三隅研次。安田道代のデビュー作。親寺の老僧に不良高校生、安田道代を預けられた尼僧智英(若尾ちゃん)は、自分と同じ孤児の境遇の安田に心を許していく。尼寺の質素な生活の描写が後の展開とのコントラスを鮮やかにしている。老僧が亡くなり、後任となった僧の待つ親寺へお茶会に使う光悦の黒楽茶碗を借りに行き、蔵に一緒に入ったのが運のつき、強姦されてしまう。その後、執拗な逢瀬を重ねるうちに、心では否定してもいつしか官能にめざめていく若尾ちゃんのエロスたっぷりの表情が絶品。城健三朗こと若山富三郎が好色坊主を怪演。妊娠し、結婚を求めるが、堕胎を宣告され、絶望した智英は入水自殺する。真相に感づいた安田は好色坊主に自ら近づき復讐をとげる。酔っぱらわせて川へ落とす豪快な手口に客席からは喝采の笑いがおこった。

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