「續々十代の性典」★☆2006年03月01日 23時50分39秒

1953年大映。佐伯幸三監督。この作品でも若尾ちゃんは事件を起こす南田洋子をフォローする友人役。大きく背中があいた水着とノースリーブのドレス姿が健康的。青木湖でのサマー・キャンプで、いなくなった南田をみんなで探すシーンなど、冬ソナによく似ている。

「わたしを深く埋めて」★★2006年03月02日 22時58分18秒

1963年大映。ハロルド・Q・マスル原作、井上梅次監督・脚本。江戸川乱歩をして「ミステリ好きの女」と呼ばしめた若尾ちゃんであるから、うってつけの作品であるが、弁護士(田宮二郎)が警察の捜査にいつも立ちあうのは不自然だし、悪党たちが「俺が来たことは内緒にしてくれ」などと甘えたことを言ったり、「カトリックの牧師」なんて言う無知な科白が出てきて、残念ながらB級作品の域を出ない出来栄え。豪邸の庭先や箱根・大沸谷に佇む若尾ちゃんの美しさに★ふたつ献上。

「甲賀忍法帖」山田風太郎2006年03月03日 23時30分06秒

今日巷に氾濫する全ての変身物、忍法物、格闘物の原点。以降は全部この作品の亜流。エンターテイメントは、このようにエキセントリックに徹底して描くべしというお手本であろう。兵庫の山田風太郎記念館に行きたくなった。

SHINOBI2006年03月04日 14時10分36秒

2005年松竹。山田風太郎原作、下山天監督。これはいくらなんでもひどい。なんのために「甲賀忍法帖」を原作にしているのか意図不明。原作の面白いところを全て取り去って些末な部分だけひとりよがりにだらだらとふくらませただけ。仲間由紀恵の鼻声も鼻についた。予告編を見ただけだが、アニメの「バジリスク」のほうがはるかに期待できそう。

「宮本武蔵」2006年03月04日 21時09分48秒

1944年松竹。菊池寛原作、溝口健二監督。河原崎長十郎の武蔵。親の敵を討つために武蔵の弟子になる野々宮姉(田中絹代)弟(生島喜五郎)のストーリーを絡めて剣豪を描く。仏像を彫ったり、書道をしたりという武蔵の多彩ぶりもきちんと描かれている。クライマックスの小次郎との舟島(巌流島)の決闘は、武蔵の一撃で勝負がついた。