古賀春江の全貌2010年11月21日 15時20分04秒

神奈川県立近代美術館。今年、美術検定4級という初級者向け資格試験を受けたのだけれど、テキストの「この絵、誰の絵?100の名作で西洋・日本美術入門」佐藤晃子著に載っている絵を復習がてら実際に観に行こうと思いたち、探してみると、結構リアルタイムでやっているものです。
96/100に紹介されていたのが、古賀春江(1895-1933)の「海」という作品。昭和4年に描かれた当時の未来図といった感じで、今日の目で見ればぜんぜん驚くような題材ではないけれど、その巨大さに驚く。その左側に展示されていた川端康成が寄贈したという「窓外の化粧」も、モダンガールのお姉さんがアニメ「時をかける少女」みたいにビルのてっぺんから今にも空中へ第一歩を踏みだしますよという絵なんだけど、やはりその巨大さに驚いた。

ドガ展2010年11月21日 22時13分56秒

横浜美術館。本邦初公開という「エトワール」が目玉。こちらは美術検定テキストでは、36/100に載っている。同じ日に観た古賀春江の「海」の巨大さから一転して、驚くほど小振りな作品。ドガは、新古典主義の巨匠アングルに憧れて師事し、繰り返し繰り返し線を描きなさいと指導されたんだそうな。目を痛めたドガが活路を見いだしたのがパステル画の世界。「エトワール」をはじめとしたバレーがテーマの作品も美しいけれど、一連の「浴槽の裸婦」も素晴らしい。裸婦の後ろ姿ばかりしつこくしつこく描いているのだけれど、パステル画だけにどこか上品さがただよう。