「赤線地帯」★★★2006年01月03日 12時13分13秒

溝口監督と若尾文子
1956年大映。溝口健二監督の遺作再見。若尾ちゃんはカネが全てのしたたかな娼婦役。溝口作品には「祇園囃子」に次いで二度目の出演であるが、顔が違うと言われて、それこそ物理的に眉やら唇やらをいじくって苦労したとのこと。監督は違うとしか言わず、自分で答を見つけなければいけないから役者はたいへんだ。

楽吉左衛門 1999年秋-2005年春 創作2006年01月03日 23時27分42秒

(菊池寛実記念 智美術館)鑑賞。実に15年ぶりの個展。前回の個展「天問」を、同じ場所にあった現在の美術館の前身、菊池ゲストハウスで開催された時に鑑賞したが、その時以降これまで個展が開かれていない、ということは作品そのものが門外不出であったということで、そのこと自体にも驚くが、焼貫黒楽茶碗に絞ってわずかに36点だけ展示されている作風の変遷がなにより興味深い。「天問」期の作品にあった鬼面人を驚かすような感じが消え、エキセントリックではあるが落ち着いた色使い、模様が円熟を感じさせる。