「女体」2009年02月03日 22時40分42秒

1969年大映。池田一朗脚本、増村保造脚本、監督。浅丘ルリ子、岡田英次。魔性の女、浜ミチも彼女に翻弄される石堂信之もエキセントリックな増村ワールドの中では、幸福な未来など待っておらず、転落していくことが運命づけられた気の毒な人たちだ。タイトル「女体」の象徴である浅丘のスキニー・ボディは魅力的というよりは痛々しくて何か怖いもの見たさという感じでしか見られなかった。

「20世紀少年<第一章>終わりの始まり」2009年02月08日 20時14分22秒

2008年東宝、日本テレビ。浦沢直樹原作、堤幸彦監督。DVDで見たのだけれど、先日のテレビ版とかなりかぶっていて、こちらのほうがダイジェストっぽく感じた。

「007 慰めの報酬」2009年02月08日 22時12分26秒

2009年。マーク・フォースター監督。細かいカット割りで息もつかせないアクションの連続はさすがだけど、前作との整合性に気を使った脚本が煩わしい。恋人ヴェスパーなんて言われても顔すら思い出せない。ボンドの魅力はその時その時手当たり次第がお約束のはず。本作のラテン系ボンドガールとは復讐以外に接点がないので盛り上がらない。絡みは石油漬けにされて殺されてしまう現地エージェントの女の子とだけとはさびしい限り。

「遊び」2009年02月09日 23時49分56秒

1971年大映。原作・野坂昭如「心中弁天島」、監督・増村保造。関根恵子、大門正明主演。増村監督の大映最後の作品。出会いの日から翌日心中に至るまでの二人のカップルの軌跡。白いブラウスの関根演じる貧困の女子工員が、起こるすべてのことを新鮮に感じ素直に喜んでいる様子が初々しく、さわやかな後味が残った。ラストもタイトル通り遊びにでかけるように楽しげに水にはいる二人がとても心中するようにはみえなかった。松坂慶子がフーテン娘役で1シーン出ていた。

「でんきくらげ」2009年02月20日 01時39分54秒

1970年大映。遠山雅之原作、増村保造監督。渥美マリ主演。したたかな女を描かせたら右に出る者がいないという感じ。主人公由美が、刑務所にいる母親に面会する度にどんどんあか抜けていくのが面白い。当時の法律では博打はだめで売春はセーフであったのか。