七瀬ふたたび ― 2010年10月17日 00時47分43秒
2010年。筒井康隆原作、伊藤和典脚本、小中和哉監督。冒頭の中川翔子監督による短編映画「七瀬ふたたび プロローグ」はよかった。芦名星は、場面によって左右の目のバランスが変わってしまうのがビジュアル的に気になった。監督も芦名のことを自分がどう映るかということに無頓着な女優だとプログラムに書いていた。超能力者たちが絶滅していく悲劇的な話だけれど、この映画は正に原作通りのテイストがある。「七瀬ふたたび」が上梓された35年前というのは、黒澤明の「デルス・ウザーラ」が公開された年で、以後「赤き死の仮面」「乱」と言った滅びの主題の脚本が書かれていくことを思うと、当時の雰囲気が感じられて興味深い。ソフトバンクのCMで馴染みのヘンリーやヘニーデ姫は雰囲気出ていたけれど、佐藤江梨子とノリオ役の子供は可愛くなかった。
時をかける少女 ― 2010年03月25日 22時07分09秒
2010年、映画「時をかける少女」製作委員会2010。菅野友恵脚本、谷口正晃監督。主演はアニメ「時をかける少女」で真琴役の声優だった仲里依紗。動作にめりはりがなくて、役者らしくない。もっと頻繁に時を行き来するのかと思ったら、1回過去に戻っただけ。懐かしい70年代の東京にひたれるのはよかったけれど、冗長。アニメ版へのオマージュで、ヒロインが学生時代の母親と喫茶店で会うシーンのBGMは、ゴールドベルク変奏曲のアリアだった。すべての伏線がいっきに解きほぐれていくクライマックスシーンは迫力があった。
筒井康隆、筒井康隆を読む ― 2010年02月19日 22時14分12秒
成城タウンホールで開かれた最後の朗読会の初日。なんとインターネットで応募していた招待券が大当たり。喫煙はしないのだが、この日のために作られた特製ライターや、携帯ストラップ、手ぬぐいなどのすべてのグッズを売り子の中村満氏の威勢のよさに乗せられて購入。海外翻訳サイン本もいくつか購入。山下さんによる「組曲筒井康隆全作品」は、筒井作品の歴史絵巻であると同時に山下作品の歴史のダイジェストでもあり、他では聞けないピアノソロであった。ぐがん、バンスリカーナなど、トリオ時代の名曲のフレーズが次々と展開され、これぞ贅沢の極地。傑作「関節話法」もこれが聞き納めだと思うと寂しさを感じつつ笑った。大江健三郎氏の姿も見かけたが、大受けだったそうな。
笑いの処方箋 ― 2007年06月03日 22時44分03秒
グランキューブ大阪で行われた大阪樟蔭女子大学×朝日新聞主催のシンポジウムを聴講。筒井さんが「精神病患者三人の会話」「エリザベス女王とフロイドの会話」「到着」を紹介した場面では場内爆笑だった。笑いをテーマに話すのにお笑い抜きでは観客たち満足しないのであった。
第三回筒井康隆症候群オフ ― 2007年01月13日 23時57分24秒
総勢15名が参集した東京オフに参加。大盛況。画像は、虚航船団をモチーフにしたTシャツで、この日のために特別に作られた一品。素晴らしい。

最近のコメント